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鷲置物
わしおきもの
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重要文化財
鈴木長吉作
すずきちょうきち
1基
銅製
明治25年(1892)
東京国立博物館
E-13034
大きく目を見開き、獲物を狙う岩上の鷲を迫真の写実で表し、さらに羽の1枚1枚、皺の入った足の肌あいまで緻密(ちみつ)に鋳造している。このような細密表現は、蠟型(ろうがた)鋳造によるものである。  
鈴木長吉は明治時代におけるこの技法の第一人者。長吉は嘉永元年(1848)、武蔵国入間(いるま)郡(埼玉県川越市)に生まれ、江戸の岡野東竜斎(おかのとうりゅうさい)に蠟型鋳造を学んだ。長吉の活躍した明治時代は殖産興業が国策でその一環として多くの工芸品が積極的に輸出されたが、長吉はその政策に深く関与し、明治7年に外国への工芸品輸出を目的として設立された起立工商会社(きりゅうこうしょうがいしゃ)の鋳造部の初代監督となっている。長吉のもっとも得意としたのはこの作品のような猛禽類の置物で、内外の博覧会に数多く出品した。この鷲置物は1893年アメリカのシカゴで行われた万国博覧会に出品され、高い評価を得た。