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孔雀明王像
くじゃくみょうおうぞう
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国宝
指定名称:絹本著色孔雀明王像
1幅
絹本着色
147.9×98.9
平安時代・12世紀
東京国立博物館
A-11529
 孔雀明王は、毒蛇や害虫を食うという孔雀を神格化したものであるが、明王にはめずらしく慈悲の相に描かれる。密教では、雨を祈り、もろもろの災厄を除いて安楽を得させる孔雀経法の本尊とされる。
 翼を広げた孔雀の上に坐る明王は、右第一手に蓮華、右第二手に西瓜に似た果物、左第一手にざくろ、左第二手に5枚の羽根がついた孔雀の尾をもつ。画面いっぱいの明王と孔雀は、ともに正面向きで動きに乏しく、四隅に置かれた宝瓶とともに一種の曼荼羅(まんだら)風に描かれ、空海が中国からもたらした伝統的な構成を示している。
 明王のからだは白色で、ところどころに淡い紅色をほどこし、ふっくらとした輪郭を朱の線でくくる。着衣は桃色、橙(だいだい)、朱、緑などを輪郭にかけて明るくぼかし、さらに金箔を糸のように細く切って貼る繊細な截金(きりかね)で文様を散りばめ、装身具などには金箔も用いている。孔雀や光背は、緑、青、朱、金泥などで濃密に彩色されている。これらの優美で洗練された色彩と技法は、平安時代末の院政期にもっとも発達した。