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竹斎読書図
ちくさいどくしょず
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国宝
指定名称:紙本墨画淡彩竹斎読書図
伝周文筆 文安4年(1447)竺雲等連序・江西龍派等五僧題詩
しゅうぶん,じくうんとうれん・こうせいりゅうは
1幅
紙本墨画淡彩
134.8×33.3
室町時代・15世紀
東京国立博物館
A-1164
 15世紀前半、京都・南禅寺の杲(こう)という僧が所持していた山水画に、当時の著名な禅僧たちが詩や序を寄せた詩画軸。筆者と伝えられる周文は、同じころ、足利将軍家に画家として仕えた相国寺の禅僧である。周文の作として確実なものは1点もなく、画面右下の「越溪周文」の印も疑問視されるものの、この作品は周文の絵を考察する上でもっともふさわしいものの一つである。
 構図とモチーフは、中国・南宋時代の夏珪(かけい)、馬遠(ばえん)らの様式や、その流れを汲んだ元時代から明時代にかけての馬夏派の作品に学んだと見られる。破綻のない対角線構図をとり、左上の遠景には湖水の向こうに霞む山々を描き、右下の前景には竹林に囲まれた草庵で本を読む人と、橋を渡って訪れてきた2人を描いている。小画面ではあるが大気は広大な空間に満ち、隠棲に憧れる禅僧のための書斎図としてこの時代を代表する優作である。
 序を竺雲等連(じくうんとうれん)が書き、江西龍派(こうせいりゅうは)、心田清播(しんでんせいは)、東沼周曮(とうしょうしゅうげん)、瑞巖龍惺(ずいがんりゅうせい)、希世霊彦(きせいれいげん)が詩を題している。
 序に文安4年(1447)の年記があるが、絵が描かれたのはそれよりかなり前のようである。なお、序がその依頼者に触れながら、絵の作者に一言も触れていないのは、当時の通例である。京都の妙智院に伝来した。