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白衣観音像
びゃくえかんのんぞう
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重要文化財
指定名称:絹本著色白衣観音図
1幅
絹本 著色 掛幅
縦99.1 横40.3
中国・元時代または朝鮮半島・高麗武10(丁巳)年14世紀(1377)時代・洪
奈良国立博物館
942(絵181)
 岩場に敷き詰め重ねられた草の上に足を崩して座り、正面を向く白衣観音である。 南方にあるという観音の住処、補陀落山に居る姿で表されている。白衣観音は白い衣に頭から身を包む観音で、その姿は中国でみられるようになり宋代には盛んに描かれた。中国のみならず、朝鮮半島や日本にも伝えられ、観音への信仰とともに多くの像が生み出されている。
 本図の観音は釣りあがった眉や目、胸の高い位置まで上げられた僧祇支など、顔つきや服制が珍しく、また脇に柏の葉のついた樹木が見えるなど補陀落山の景観描写も中国・宋元代や日本の鎌倉から室町期に多数描かれた図像とは少し異なる。他作品では定型化する部分に変容が認められるため、一般的な補陀落山の白衣観音の図像が成立した後に、それを逸脱して表された作品とみなされる。
 その特殊さから長らく朝鮮半島、高麗の作例とされてきたが、高麗時代製作とする積極的根拠は見出しにくく、景観描写などから中国・元末明初期の製作である可能性も指摘されている。
 向かって右上の墨書は、観音に捧げられたその功徳を述べる賛。賛者の海燁については不明だが、「丁巳」は画風から洪武10年(1377)に比定されている。