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両界曼荼羅(厨子入)
りょうがいまんだら(ずしいり)
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重要文化財
指定名称:絹本著色両界曼荼羅 厨子入
2面
絹本 著色 額装 厨子:木製 黒漆塗
各縦18.3 横18.5
鎌倉時代・13世紀
聖衆来迎寺(滋賀)伝来
奈良国立博物館
830(絵171)
 優美な形の小厨子の中に、板絵の両界曼荼羅を安置する。厨子の表裏とも同様な扉を取り付け、両面から画像を見ることができる。
 図は檜板に布着せをし白土下地を施した上に彩絵して表現される。小画面の中にきわめて精緻な表現が見られるのが特筆される。図様は空海が請来した現図曼荼羅の系統にしたがう。ただし胎蔵曼荼羅では虚空蔵院が上下二段に区切られて、千手観音と金剛蔵王菩薩が上段に少し小さく描かれているのが現図との小異である。なお胎蔵界では界線や光背、主尊の衣文線を截金線でくくるほか、地文様にも複雑精緻な截金文様を一面に敷き、金剛界では、四院会の外周に截金で籠目文を施すなど、装飾表現にすぐれた特色がある。
 諸尊の肉身は肌色、朱隈を施し細墨線で描き起こす。着衣は朱、丹、緑青で塗り、衣文線は墨線で引く。蓮華座の蓮弁は朱丹で塗りわけ白線でくくる。諸尊の童顔風な面貌描写、明るくて質の良さをうかがわせる顔料、細緻な截金文様や彩色の美しさは平安後期の雰囲気を伝える。制作は鎌倉初期を降らない。黒漆塗の厨子も同時期のもので、同様に平安後期の遺風を伝えている。聖衆来迎寺旧蔵。