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陸奥奇勝図
むつきしょうず
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重要文化財
池大雅筆
いけのたいが
1巻
紙本淡彩 巻子装
縦31.7×横677.7(画面のみ)
江戸時代・寛延2年(1749)
九州国立博物館
A-33
日本三景の一つ・松島の一帯を描く。瑞巌寺や五大堂といった名所が、水気を多く含んだ墨で簡略に表されている。さらに水面、霞(かすみ)、土坡などには青や茶、黄などが効果的に用いられており、全体に幽玄で雄大な景観が表現されている。
文人画家・池大雅{いけのたいが}(1723~1776)は、旅先の金沢において、前年に旅した松島の光景を思い出しながら本図を描いた。当時の教養人と同じく、大雅は幼少より中国文化に強い憧れを抱いており、書物を読み、旅をし、景勝地を愛(め)でその絵を描くという中国の文人{ぶんじん}の生活を理想としていた。そのため自らも各地の旧跡や名所を巡りその景を多く描いたことが知られている。
冒頭には、大雅の親友で儒学者である高芙蓉{こう・ふよう}(1722~1784)による「陸奥奇勝」の題字が、また巻末には制作契機について記した跋文(ばつぶん)が付されている。27歳の大雅が描いた本図は、成立年や制作契機の明らかな基準作として貴重であり、大雅が理想とする制作活動の一例を端的に示す作品として重要である。